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現代を活きるプラス　市川華衣さん

ページID：0035508 更新日：2022年4月28日更新印刷ページ表示

劇団Colors（カラーズ）主宰

市川華衣さん

インタビュー

人生の転機は社会人留学

横浜で生まれ育ち、東京の大学に進学し、そして就職しました。その後、北海道へ移ってから数年後に会社を辞め、イギリスのブライトンに２年間留学しました。実は、高校に入るまでは英語がものすごく苦手だったのですが、高校時代、家庭教師の先生に英語を習い、英語が読めるようになり、英語は楽しいものだと気づくことができました。その体験から、いつか英語をちゃんと学びたいと思いつつ、大学・社会人と過ごして、20代後半のタイミングで留学を決意しました。
留学先では、英語を母国語としない人たちが通う語学学校に通い、ホテルのレストランなどでアルバイトをして生活をしていました。学校もアルバイト先も、様々な国の人たちがいて、生活や考え方が多様な人たちと過ごす中で、日本人である自分がとても自然に過ごすことができた2年間でした。
留学から戻り、結婚して当別で暮らすようになりました。当別で生活をしながら、何か自分にできることは無いかと考えたとき、英語を教えてみようと思い立ち、英語教室を開いている知人からメソッドを紹介してもらい、5年前に教室を開きました。

自己表現の場として

英語と演劇も根底は自己表現であると思います。英語教室でもクリスマス時期には子どもたちと英語劇をやったりしていました。
以前、コンテンポラリーダンスを習っていて、発表の機会があったのですが、その舞台が、映像を入れたり、俳優さんを入れてセリフを入れたり、幅広く取り入れたスタイルでした。発表に向けて舞台を作る過程で、始めはピースだったシーンに音楽や照明など、いろいろなものが加わって、一つの作品ができあがる経験はとても楽しいものでした。この経験から、いつの日か、自分でステージを作り上げてみたいと思うようになりました。

劇団を立ち上げて

劇団を始めようと思ったのは2年前から、実際に今回の公演の準備を始めたのは1年前からです。
コンセプトは、「未完成でも良いので、今自分にできることをもって舞台に立って輝いてみる。」これは、立ち上げ公演で披露した「SHOW UP!」の脚本のテーマでもあります。
そこに至るまでに、いろんな環境の人が集まって一つの物を作る、その過程の中で、自分はこれでもいいのかな、ちょっとやってみようかな、そんな過程を踏んで、ステージに立ってみる、この劇団はそういった経験ができる場所にしたいです。これは演者だけでなく、裏方のスタッフもそうです。私自身も「SHOW UP!」の公演で初めて脚本を担当しました。
今回の公演でも、受付をやっていただいた方が、今度は広報的なこともできるよ、と言ってくれました。関わる人が自分にできることをやってみる、そういう場でもありたいですね。
ここは、自分が成長する場、自分の成長を楽しめる場、自分が未完成でもステージに立って輝いてみる。そして、その輝きを出すことで、見ている人にも、「あぁ、これでもいいんだ」と、背中を押してあげたいです。

メンバーに光をあてる

今回劇団を立ち上げると決めて、団員募集のチラシを当別高校に掲示してもらったところ、高校生が連絡をくれました。その後、当別駅に掲示して連絡をくれた人や、もともと知っている人や留学生などにも声をかけてメンバーを募りました。
高校生の子は演劇初心者だけど、表現することは好きとのことで、自分も演劇を作るのは初めてなので一緒に作り上げていこうと、取り組んでいました。
台本は、本当はお願いしようと思っていた自分で書くことに。それでも、自分の中で皆さんに伝えたいことがあったので、それを出せる設定の劇にしようと思い、脚本に初挑戦しました。
脚本を書くにあたって意識したことは、集まったメンバー一人一人に光を当てること。演劇が初めての人もいたので、役柄が個性に沿っている方が自分を出しやすい、輝きやすいと思って書きました。