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札幌創成高校自転車競技部 2年 明石 悠之介 さん
7月26 日から29 日まで、北九州メディアドーム(福岡県)とオートポリス(大分県)で行われた「令和6 年度全国高等学校総合体育大会自転車競技大会」のスクラッチレースとロードレースの2種目に出場した、札幌創成高校自転車競技部の明石悠之介さんに話を伺いました。
ロードバイクは、兄が楽しそうに乗っている姿を見て興味を持ったのがきっかけで、中学2年の時に自分も買ってもらい、サイクリングを楽しんでいました。自転車よりも体への負担が少ないので長距離を楽に走ることができ、何も考えずに楽しめて心身が健康になるのがロードバイクの魅力だと思います。中学3年の時、元レーサーの自転車販売店の店長から、自転車レースの大会について紹介を受けました。大会に出場したいという想いから店長にお願いして練習に取り組み、「Sapporo 小・中学生サイクルロードレース」に出場。初めての大会だったので、レース展開が想像できず不安や緊張でいっぱいでしたが、3位入賞する
ことができました。
今年出場した大会の時の様子
高校1年の9月からは、友人から誘われて自転車競技ジュニアクラブの強豪「HOKKAIDO ESPOIR PROJECT」に所属しました。休日は札幌市や全国各地で遠征や合宿を行い、それ以外の日は自宅周辺で練習しています。ロードバイクには「サイクルコンピュータ」という装置を取り付けていて、この装置は速度や走行距離だけでなく、ペダルの回転数や体の疲労度、消費エネルギーなどの数値を把握することができます。リアルタイムで数値を確認しながら練習することが可能なのと、データは自動的に監督に送られるので、基本的にはオンライン上で練習メニューなどの指導を受けています。
冬はロードバイクに乗れないので室内で練習をしています。自転車に専用の機械をつけて、みんなでアプリを使ってレースをしています。ゲーム感覚で楽しむと言ったら語弊がありますが、みんなで切磋琢磨しながら、フィットネスバイクの本気版みたいなものに取り組んでいます。
スクラッチレースは、ブレーキがない自転車でトラックを周回し、ゴールまでのタイムを競う競技です。最終ラップまでは集団を作って互いに牽制しながインターハイでの2種目ら加速し、最後は全力疾走をして勝敗を決めるというものです。インターハイ決勝では8km 走行し、21 人中15 位でしたが、個人的には良いレース展開が作れていたと思います。ロードレースは、一般の道路を水や補食等を摂りながら走るレー
スです。今年、ニセコやサロベツで行われた規模の大きい大会で、ともに3位入賞していたので自信があったのですが、インターハイでは落車してしまい、完走できませんでした。この2種目は集団で走るため、
接触などで1人が落車すると周りも巻き込まれる可能性が高く、タイムが遅くても失格となるので完走が難しい競技だと思います。大会後は、氷風呂に入って筋肉をほぐしたり、マッサージガンという機械でマッサージしたりしています。
今年出場した大会は落車がとても多く、完走できたレースは数回しかなかったので、悔しさが残りました。来年はその反省点を生かし、インターハイと全日本選手権で完走し、良い成績を残して本州の大学から進学の推薦をもらうことを目標に、日々の練習を頑張ります。