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現代を活きるプラス 大島良平さん

ページID:0052406 更新日:2025年12月25日更新 印刷ページ表示

SAKAE MOTOR SPORTS

大島良平さん

大島良平さん

インタビュー

会社員として働きながらSAKAE MOTOR SPORTSのドライバーとしてスーパー耐久シリーズに出場している大島良平さんにお話を伺いました。​

レースとの出会い、初勝利への道

  転勤族の家庭で育ち、各地を転々とした後、長い間札幌市で過ごし、30歳で当別町へ引っ越してきました。子どもの頃は、スキーに夢中で、大学生まで続けていましたが、自分の車を手に入れたことをきっかけに、スキーよりも車への情熱が勝り、どんどんその魅力にのめり込んでいきました。
 元々は車好きとして年に1・2回サーキットを走る程度で、レースとは全く無関係。そんな中、33歳のときに、十勝のサーキットで知り合った方に声をかけられたことがきっかけで、レースに出場することになりました。初めて出場したのは、「VITA」という車のみで行われるワンメイクのレースで、車の性能差がほとんどないため、ドライバーの腕だけが勝負を決めるレースでした。実力がはっきりと評価されることや速い選手との差を分析し勝利に向けて努力することが楽しく、次第にレースに本気で取り組むようになりました。参戦5年目に初勝利を挙げることができたときはとても嬉しかったです。
 その後、2022年に岩見沢市の建設会社が立ち上げるレーシングチーム「D.R.C EZO(現・SAKAE MOTOR SPORTS)」から誘われ、新しい車を手にし、その年には北海道チャンピオンとなり、それまでの苦労がついに実を結びました。その頃の走りの経験は今も役立っています。

レースに臨む大島さん
レースに臨む大島さん

S耐で「公団ちゃん」誕生

 そして翌年、スーパー耐久(S耐)シリーズのST-5クラスに参戦することになりました。道路パトロールカーでお馴染みの黄・白・赤の公団カラーを施したフィットで出走していますが、富士スピードウェイで行われた24時間耐久レースで「公団ちゃん」として話題となり、サーキットやSNSでたくさんの方々に応援いただけるようになりました。この公団カラーには、「建設業を盛り上げたい」という想いが込められています。会社に応援のメッセージが寄せられたり、関係のない道路パトロールカーの方が「公団ちゃん頑張れ」と小さい子から声をかけられたりと、業界への関心の広がりを感じています。今後も建設業界の広報としても力を尽くしたいです。

レース中の「公団ちゃん」
レース中の「公団ちゃん」

さらなる挑戦へ!

 「公団ちゃん」として人気が高まり、結果に関係なく応援していただけていますが、競技者としては、やはり勝つ喜びを追い求めたいと思っています。今季のS耐ではクラス4位という成績でしたが、来季はチャンピオンを目指し、メーカーのワークスチームとも争える実力をつけていきたいです。
また、以前は江別のレースシミュレーターの店で先生をしていたことがありました。レーサーに憧れている人を含め、さまざまな人と出会うことができ、とても楽しい経験でした。いつか当別でも同様の活動をしたいと考えています。
車好きの方々はぜひ、私のXとインスタグラムをフォローしてください。一緒に車について語り合いましょう!

​​レーシングカー「v.Granz」に乗る大島さん
​レーシングカー「v.Granz」に乗る大島さん


Web追加版

0.5ポイント差で逃した年間表彰台

 S耐は年間で6戦あります。実際には7回開催されるのですが、毎戦1つのクラスが休みになる仕組みです。
 7回のうち、富士スピードウェイでのレースは年に2回あり、1回は24時間耐久、もう1回は4時間耐久のレースです。24時間耐久は毎年5月の最終週に開催されています。今年のST-5クラスは、11月の最終戦の富士がなかったので、10月の岡山国際サーキットが事実上のファイナルでした。
 今年のシリーズ成績は、途中まではクラス2位と順調でした。第5戦のオートポリスでは予選でコースレコードを出すほど調子が良かったのですが、車が壊れてノーポイントに。ファイナルの岡山では3位表彰台に上がりましたが、第5戦でのノーポイントが響き、0.5ポイント差で最終的には年間4位。惜しくも3位には届きませんでした。非常に悔しかったです。​

スーパー耐久最終戦で3位表彰台に上がる大島さん(写真左から2人目)
岡山国際サーキットでの​スーパー耐久最終戦で3位表彰台に上がる大島さん(写真左から2人目)

富士24時間耐久レースの舞台裏​

 今回の富士24時間レースで印象的だったのは、夜中に2~3時間の赤旗中断があり、実質的には20時間程度のレースとなったことです。そんな中、私は約9時間ドライビングしました。一人のドライバーが全体の50%以上運転してはいけないというレギュレーションがあり、走行割合は49.5%とギリギリまで攻めました。特に夜間や雨の時間帯では、チーム内で最も若い私が主力として走ることが多かったです。
 耐久レースでは、エンジンへの負担が極めて大きく、24時間用のエンジンをオーバーホールして臨みますが、やはり24時間走行し続けることで限界が来ます。今年も最後の1時間でトラブルが発生し、エンジンが吹けなくなるという状況に見舞われましたが、なんとか乗り切ることができました。
 耐久レースの特徴の一つは、スプリントレースのように目の前のライバルを追いかけるというよりも、全体像を把握しながらペース配分などを考えて戦うことです。レースではピットから燃料や順位、運転のペースなどをすべて計算して無線で指示を出してくれます。私のチームには、かつてスーパーGTの前身である全日本GT選手権でチーム監督を務めた経験のある方がいて、的確な指示のおかげで見えない敵と戦う耐久レースを乗り切ることができています。
 レースはドライバーだけでなく、ピットクルーやチーム全体が力を合わせて勝利を目指す競技です。これからもチーム全員で挑戦を続けていきます。

サーキットを走る「公団ちゃん」
サーキットを走る「公団ちゃん」

Q&A

スーパー耐久とは?

スーパー耐久(S耐)は、日本国内で開催される市販車ベースの耐久レースシリーズで、1991年にスタートしました。
特徴は、GT3やGT4規格の本格的なレーシングカーから、排気量別に分けられた市販車ベースの車両まで、幅広いクラスが同時に走ることです。
レースは3時間から5時間の中距離戦に加え、24時間レースなど長時間戦もあり、複数ドライバーによる交代制や給油・タイヤ交換の戦略が勝敗を左右します。
2025年シーズンは、モビリティリゾートもてぎ、鈴鹿サーキット、富士スピードウェイ(富士SUPER TEC24時間レース)、スポーツランドSUGO、オートポリス、岡山国際サーキット、富士スピードウェイで開催されました。

VITAとは?

VITAは、専用レーシングカーを使ったワンメイクレースシリーズで、初心者やアマチュアドライバーが低コストで本格的に楽しめるモータースポーツです。
購入後すぐにレース参戦できる仕様で、レンタル参戦も可能なため、参入障壁が低いのが特徴です。

ガレージでの大島さん(写真右)
ガレージで「公団ちゃん」とともに​(写真右)

大島さんに聞いてみました

今まで乗った車を教えてください。

最初にトヨタ・スプリンタートレノ(AE86)に乗りました。その後、マツダ・ロードスター(NA,NB)や北海道らしくスバル・インプレッサWRX STI(GDB)のほか、ミニやポルシェなどの車にも乗りました。今はホンダ・S2000に乗っています。

好きなサーキットはどこですか?

鈴鹿サーキットは、攻略が難しいからこそ走りたいと思わせるサーキットです。鈴鹿はその難しさと恐怖感に悔しさを覚えます。

どのあたりが難しいですか?最近では、スーパーフォーミュラのテストでドゥーハンが3日連続「デグナー」でクラッシュしていましたが。

「デグナー」は非常に怖いコーナーです。逆に言えば、あの難所をクラッシュする覚悟で攻め切れるドライバーは本当にすごいと思います。オーバースピードで突っ込み、クラッシュするシーンを見るたびに、彼らの度胸に驚かされます。また、「130R」はさらに高速コーナーですが、飛び出すほどギリギリまで攻め切るのは非常に難しいと感じます。その過酷さもあり、やはり鈴鹿は日本で最も挑戦しがいのあるサーキットです。

ヘルメットのデザインは角田選手リスペクトですか?

そうです。角田選手のを真似てみました。紅葉柄がカッコいいですよね。

真剣な表情の大島さん
​鋭い眼差しの大島さん​

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